「GIGA第2期って、結局なにが変わるの?」「いつから本格的に始まるの?」「補助金はどうなってる?」
学校や自治体の担当者さんから、こうした声をよく聞きます。第1期で一気に広がった1人1台端末が、いよいよ更新の時期を迎えています。
ただ、ただの機器の入れ替えではありません。
文部科学省が「NEXT GIGA」とも呼ぶこの第2期は、端末の使い方そのものを一段レベルアップさせるチャンスでもあります。
この記事では、2026年時点の最新情報を交えながら、第2期の全体像をできるだけわかりやすくまとめました。定義からスケジュール、補助金、第1期との違いまで、順番に見ていきましょう。
GIGAスクール構想第2期とは?

GIGAスクール構想は、すべての子どもたちに「1人1台の端末」と「高速ネットワーク」を届けて、個別最適な学びと協働的な学びを実現しようという国の大きな取り組みです。
第1期では、コロナ禍もあって一気に整備が進み、ほぼ全国の小中学校で端末が行き渡りました。
ただ、端末は消耗品です。バッテリーはだいたい4〜5年で劣化しますし、故障も増えてきます。そこで始まったのが第2期です。
第2期の目的を要約すると、こうなります。
- 計画的に端末を更新して、学びを止めない環境を保つ
- 都道府県単位の共同調達で、コストを抑えつつ地域格差を減らす
- ネットワークや校務の仕組みも含めて、ICTの「使い方」を本気で良くしていく
文部科学省も「単なる入れ替えではなく、教育の質を高めるための更新」だと繰り返し強調しています。
端末を新しくするだけでなく、学校全体のデジタル基盤を次のステージに進めるのが狙いです。
GIGAスクール構想第2期いつから始まる?
第2期の端末更新は、おおむね2024年度から2028年度までの5年間で進める計画です。
都道府県に「基金」を置いて、複数年かけて計画的に更新できるようにしたのが大きな特徴です。
実際の動きを見ると、こんなイメージです。
- 2024年度:本格スタート。一部の自治体で先行して更新が始まる
- 2025年度:更新のピーク。全国の端末の約7〜8割がこの年に集中した
- 2026年度(令和8年度):残りの更新が続く。年度末時点で全体の約8割が更新済みになる見込み
2026年の今、現場では「もうほとんど終わった」という自治体もあれば、「これから本格的に動く」というところもあります。
いずれにしても、基金があるので急いで全部を一気にやる必要はありません。自分の自治体の更新計画に合わせて、無理のないスケジュールを組むのが大事です。
なお、2026年度予算では、端末更新の支援が続くだけでなく、ネットワークの改善や次世代校務DX(クラウドを前提とした校務システム)への移行支援も厚くなっています。
端末だけを新しくしても、回線が細かったり校務が紙ベースのままだったりすると効果が半減します。文科省はそこも含めて「第2期の基盤整備」を進めようとしています。
文科省の補助金について
第2期でいちばん現場が気になるのが、お金の話です。結論から言うと、1台あたりの補助基準額は5.5万円です。
補助金の基本ルール(2026年度時点)
- 補助基準額:学習者用端末1台あたり5.5万円
- 補助率:公立は3分の2、国立は全額、私立・日本人学校などは3分の2
- 予備機:整備台数の15%以内まで補助の対象になる
- 仕組み:都道府県が設置した基金を通じて支援される(5年間同等条件)
特別支援のための入出力支援装置も補助対象に含まれます。
ただし、補助を受けるには「最低スペック基準」を満たす端末であることや、共同調達会議に参加していることなどが条件になります。
参考記事:2026年【令和8年度】GIGAスクールの補助金について|支給額の決定方法などについても解説
なぜ「共同調達」なのか
第1期では、ほとんどの市町村が自分たちで端末を調達していました。
結果として、価格も仕様もまちまちになり、ノウハウの差も大きくなりました。小規模な自治体ほど不利になりやすい状況だったのです。
第2期では、原則として都道府県単位でまとめて買う「共同調達」が基本になりました。
参考記事:GIGA端末の共同調達とは?第2期の補助要件・注意点を解説
大きなまとめで発注することで単価を下げやすくなり、仕様もある程度揃うので、運用のノウハウも共有しやすくなります。
東京都では共同調達によって2か年で80億円を超えるコスト削減効果が出たという報告もあります。
もちろん、すべてが完全に統一されるわけではありません。
事情がある自治体は「オプトアウト」して独自に調達することも可能です。
ただ、多くの自治体が共同調達に参加する流れになってきています。
GIGAスクール第2期は第1期と何が違う?
「結局、第1期と何が変わったの?」という質問に、表で答えてみます。
| 項目 | 第1期 | 第2期(NEXT GIGA) |
| 調達の単位 | 主に市町村ごと | 都道府県単位の共同調達が原則 |
| お金の出し方 | 補正予算で集中整備 | 都道府県基金で5年間計画的に |
| スペックの考え方 | 標準仕様書 | 最低スペック基準を引き上げ(タッチペン必須など) |
| 重点の置き方 | まず環境を整える(量の整備) | 使い方の質を上げ、格差を減らす |
簡単に言えば、「とりあえず1人1台を揃えた」第1期から、「揃えたものをちゃんと活かし、次も続けられるようにする」第2期へのシフトです。
古くなった端末はどうする?処分と再利用の考え方
更新が進むと、大量の使用済み端末が出てきます。これをただ捨てるわけにはいきません。
個人情報が残っている可能性もありますし、資源としてもまだ価値があるからです。
文部科学省・経済産業省・環境省は連名で事務連絡を出していて、基本は次の2つを求めています。
- データは確実に消す(消しきれない場合は物理的に壊す)
- 小型家電リサイクル法に基づいて、きちんと認定された事業者に任せる
一方で、まだ使える端末は積極的に再利用しようという動きもあります。
校長・教頭の業務用、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの記録用、公民館での講座用、PTA活動や放課後児童クラブでの貸し出しなど、学校や地域の中で使い続ける例が増えています。
さらに一歩進んで、高齢者の見守りや認知症ケアに活用する試みや、壊れた端末を「都市鉱山」として解体してSTEAM教育の教材にする取り組みも始まっています。
捨てる前に「まだ何かできないか」を考える視点が、これからの標準になっていくでしょう。
よくある質問
Q. 第2期はいつから始まったのですか?
A. 2024年度から本格的に動き出しています。更新の山は2025年度で、2026年度も残りの分が続いています。
Q. 第2期の目的は何ですか?
A. 端末を計画的に更新して学びを止めないこと、共同調達で格差を減らすこと、そしてICTの使い方そのものを良くしていくことです。単なる機器の入れ替えではありません。
Q. 文科省の補助金の金額はいくらですか?
A. 1台あたり補助基準額は5.5万円です。公立学校の場合、その3分の2が国の補助になります。予備機(15%以内)も対象です。
Q. 第1期と一番違うところはどこですか?
A. 調達が市町村単位から都道府県の共同調達中心に変わったことと、基金を使って複数年で計画的に進められるようになったことです。
まとめ
GIGAスクール構想第2期は、端末を新しくする作業であると同時に、学校のデジタル環境を次の段階に進める機会でもあります。補助金の仕組みも共同調達も、最終的には「子どもたちの学びを良くする」ための道具です。
担当者の方は、まず自県の共同調達会議の動きと、自分の自治体の端末更新計画を確認してみてください。文科省の最低スペック基準やタスクリストも、公式サイトで最新版が公開されています。
「更新が終わった」で満足するのではなく、「更新した端末をどう活かすか」まで見据えて動けるかどうかが、第2期の本当の勝負どころだと思います。




