GIGAスクール構想により、全国の小中学校に1人1台の学習用端末が整備され、子供たちの学びは新たなステージへと進みました。特にChromebookは多くの学校で導入され、ICT活用の基盤となっています。
しかし、導入から数年が経過し、これまで想定されていなかった新たな課題が顕在化しています。それが「端末の故障」です。特に、ビジネスPCや家庭用PCとは異なり、子供たちが日常的に使用する環境特有の故障が増加している現状があります。
この記事では、教育現場で実際に起きている端末故障の実態と、それによって引き起こされる課題、そして私たち田中電気が提供できる解決策について詳しく解説します。
教育現場におけるChromebook及び端末故障の実態

文部科学省の調査では、GIGAスクール端末の故障率は低い数値(2021年4月~7月で0.2%)が示されていますが、教育現場の実感とは乖離があるようです。
あるPCメーカー関係者からは、「ビジネスPCの故障率はコンマ数%程度だが、GIGAスクール端末では、自治体によっては10台に1台が故障しているケースもある」という驚きの声も聞かれます。
学校によって故障率に大きな差があるのも実情です。
参考:https://www.mext.go.jp/content/20210827-mxt_jogai01-000017383_10.pdf
そして、故障原因の圧倒的多数を占めるのが「物損(物理的な破損)」です。特に「落下」による故障は深刻で、修理に持ち込まれる端末の約8割が落下によるもの、というPCメーカーもあるほどです。
具体的には、以下のようなケースが報告されています。
- 授業中の落下: 机の上に置いた教科書やノートで押し出されて床に落ちてしまう。
- 持ち運び時の落下: ランドセルにそのまま入れたり、ケースに入れずに持ち運んだりして落としてしまう。
- 異物混入によるショート: USB端子に鉛筆の芯や消しゴムのカス、ゴミなどが入り込み、ショートして発煙する。
- 液体こぼし: アルコール消毒液を直接、大量に吹きかけてしまう。水筒の水をこぼしてしまう。
- ケーブル接続部の破損: 充電ケーブルなどを無理に引っ張ってしまい、端子部分に負荷がかかり破損する。
また、端末の種類によっても故障のしやすさに違いが見られます。
キーボードと画面が分離する「デタッチャブル型」は、一体型の「クラムシェル型」と比較して、脱着構造部分の接触不良や破損が起こりやすく、故障が多い傾向にあります。
Chromebook及び端末故障が学校現場にもたらす課題
端末が1台故障すると、その影響は単に「使えなくなる」だけにとどまりません。学校現場には様々な負担や課題が生じます。
学習機会の損失
修理に出している間、代替機(予備機)がなければ、その生徒は授業で端末を使うことができません。学びの遅れや格差につながる可能性があります。
教職員の事務負担増
端末故障への対応は、多忙な教職員にとって大きな負担となります。
- 生徒や保護者からの故障連絡の受付
- 故障状況の確認・一次判断
- 保証会社やメーカーへの修理依頼連絡
- MDM(モバイルデバイス管理)からの端末登録解除
- 故障端末の梱包・発送
- 修理完了品の受け取り・再設定(Wi-Fi設定、アカウント設定など)
これらの煩雑な作業に多くの時間が割かれてしまいます。
修理費用と予算の壁
落下による液晶画面の破損や、水濡れによる基板の故障など、修理費用が高額になるケースも少なくありません。
場合によっては、端末導入時の整備補助金(上限4万5,000円)を超えてしまうこともあります。
しかし、多くの自治体では、こうした突発的な修理費用を想定した予算が十分に確保できていないのが現状です。
メーカー保証の多くは、落下や水濡れといった「不適切な取り扱い」による故障は対象外(有償修理)となるため、無償で修理できるケースは限定的です。
延長保証・保険加入の課題
物損に対応した延長保証や保険サービスも存在しますが、予算不足を理由に加入を見送っている自治体が多いのが実情です。
ある関係者によると、メーカー提供の延長保守サービスの契約率は10%弱、販売店などが提供する保険サービスを含めても、加入率は2割強にとどまるのではないか、と見られています。
また、保険サービスによっては手続きが煩雑だったり、修理開始までに時間がかかったり、将来的に保険料が値上げされる可能性も指摘されています。
予備機の確保が難しい
端末故障時の代替や、児童生徒の端末忘れ・充電切れに対応するために予備機は不可欠ですが、十分に確保できていない自治体が多いようです。
導入当初、文部科学省から予備機に関する明確なガイドラインが示されなかったこともあり、検討自体が進まなかったケースもあります。
さらに、昨今の半導体不足や円安の影響で端末価格が上昇しており(特にiPadやWindows PC)、予算的に予備機を追加購入することが困難になっている状況も見られます。
電子廃棄物(E-waste)問題
Chromebookは一般的なPCと比較して製品寿命が短い傾向があり、修理が困難な場合もあります。
また、自動更新ポリシー(AUE)の期限を迎えるとセキュリティ更新などが受けられなくなる問題と相まって、将来的には大量の電子廃棄物が発生するのではないかという懸念も高まっています。
Chromebookの故障への備えと対策
頻発する端末故障に対して、学校現場ではどのような備えや対策が可能でしょうか。
児童生徒への適切な使い方指導の徹底
まず基本となるのは、端末を丁寧に扱う意識を育むことです。
- 「パソコンは たたかない」
- 「パソコンは ふまない」
- 「パソコンは なげない」
- 「パソコンを おとさない」
- 「水を こぼさない」
- 「コネクタに ものを いれない」
といった具体的なルールを繰り返し指導することが重要です。
レノボ・ジャパンが提供している「パソコンのあつかいかた」のような分かりやすい教材を活用するのも有効でしょう。
予備機の確保
故障時の代替機としてだけでなく、端末忘れや充電切れの際の貸出機としても活用できるため、予備機の確保は運用上非常に重要です。
これまでの運用実績を踏まえ、「児童生徒1,000人に対して10台では明らかに不足する」「1クラスに1台程度は必要」といった現場の声も参考に、適切な台数を検討しましょう
充電保管庫など、予備機の保管場所の確保も必要です。
延長保証や保険への加入検討
落下や水濡れなどの物損を含む故障に対応できる保証・保険サービスへの加入を検討し、そのための予算確保の必要性を認識することが重要です。
万が一の際の修理費用負担を軽減し、計画的な予算執行を可能にします。

Chromebookが故障した際の対応フロー
実際に端末故障が発生した場合、現場での混乱を最小限に抑えるためには、あらかじめ対応手順を明確にしておくことが重要です。
以下は、田中電気のサポートサービスを活用した場合の対応フローです。

STEP 1:故障の発見・報告
児童生徒または教職員が端末の異常に気づいたら、まずは無理に操作を続けず、担任または学校のICT担当者に報告します。物理的な破損(画面割れ、水濡れなど)の場合は、端末の電源を切り、安全な場所に保管してください。
STEP 2:状況の確認と一次切り分け
ICT担当者が故障の状況を確認します。「電源が入らない」「画面が映らない」「キーボードが反応しない」など、症状を記録します。ソフトウェアの問題(再起動で解消するケースなど)と、ハードウェアの問題を切り分けます。
STEP 3:田中電気ヘルプデスクへの連絡
ハードウェア故障と判断された場合、田中電気のヘルプデスクへ連絡します。メール・専用フォームは24時間受付、電話は平日9時〜17時に対応しています。故障状況の詳細を伝えると、ヘルプデスク側で「故障」「盗難・紛失」の切り分けや、必要に応じた回線停止・端末ロック・データ消去などの初動対応を代行します。
STEP 4:予備機の貸し出し
修理期間中、該当の児童生徒の学習が止まらないよう、学校で保管している予備機を貸し出します。予備機がない場合は、田中電気の交換機配送サービスを利用することで、セットアップ済みの端末を学校へ直接届けてもらうことが可能です。
STEP 5:交換機のセットアップ・配送(田中電気対応)
田中電気側で代替となる交換機の初期設定、SIMカードの入れ替え、キッティング等を実施し、学校へ直接配送します。学校側での煩雑な再設定作業は不要です。
STEP 6:修理完了・端末の返却と復帰
修理が完了した端末が返却されたら、必要に応じてMDMへの再登録やアカウント設定を行い、児童生徒の元へ戻します。交換機として使用していた端末は予備機として保管に戻します。
田中電気が提供するChromebook故障対応サポート
私たち田中電気は、これまで多くの学校様のGIGAスクール端末導入・運用をご支援してきた経験から、教育現場が抱える端末故障に関する課題、特に「煩雑な事務負担」「迅速な交換ニーズ」「予算の制約」などを深く理解しています。
その上で、現場の負担を軽減するための包括的なサポートを提供しています。
故障発生時のヘルプデスク対応
受付: メールまたは専用フォームにて24時間受付。お電話での受付は平日9時~17時まで対応しています。
一次対応: 故障なのか、盗難・紛失なのかといった状況の切り分け、必要に応じた回線停止、端末ロック、データ消去などの対応を行います。
先生が不在でも対応可能: 弊社ヘルプデスクが直接対応するため、担当の先生が不在の場合でも手続きを進めることが可能です(※MDM未導入など、一部条件により対応範囲が異なる場合があります)。
交換機セットアップ・配送サービス
手間を削減: 故障連絡を受け付けた後、弊社にて代替となる交換機のセットアップ(初期設定、SIMカードの入れ替え、キッティング等)を行い、学校へ直接配送します。これにより、学校側での煩雑な再設定作業が不要になります。
延長保証サービス(物損・盗難対応)
安心の保証内容: 田中電気では、物損(落下、水濡れなど)や盗難にも対応する延長保証サービスを取り扱っています。在学期間中は修理回数無制限で利用可能、盗難についても一部条件を除き保証対象となります。これにより、学校現場特有のリスクに備えることができます。
運用・保守サポートとの連携
トータルサポート: MDM(モバイルデバイス管理)の運用代行、フィルタリング設定、アカウント管理といった日々の運用保守サポートと組み合わせることで、ICT担当の先生の業務負担を全体的に軽減することが可能です。
柔軟な初期導入支援
導入もスムーズに: 端末導入時のWi-Fi接続設定、各種カスタマイズ設定、各教室への配送といった初期設定作業も、ご要望に応じて柔軟に対応します。
Next GIGAを見据えて~田中電気とのパートナーシップ~
2025年度からの次期GIGAスクール構想(Next GIGA)に向けて、国費による端末更新が進められる方向性が示されています。
Next GIGAでは、単なる端末整備にとどまらず、故障対応や予備機確保といった「運用フェーズ」を含めた予算措置の重要性が増していくと考えられます。
田中電気は、これまでのGIGAスクール構想における豊富なサポート実績に基づき、端末導入から日々の運用、そして故障対応までを含めたトータルな視点で、教育現場のICT環境最適化をご提案いたします。
Next GIGAを見据え、各学校・自治体様のご状況やニーズに合わせた最適な運用体制や仕組みづくりを、ぜひ田中電気と一緒に検討させていただけませんか?

田中電気と共に、持続可能なICT環境を実現
GIGAスクール構想によって整備された1人1台端末は、子供たちの学びを豊かにする一方で、その故障対応は学校現場にとって大きな負担となっています。
田中電気は、端末の提供・導入支援だけでなく、故障発生時の迅速なヘルプデスク対応、交換機のセットアップ・配送、そして物損や盗難にも対応した延長保証サービスなど、学校現場の負担を軽減するための包括的なサポートメニューをご用意しています。
予備機の必要台数のご相談、保証や保険の最適な組み合わせのご提案など、各学校・自治体様のご状況に合わせて、持続可能なICT環境の構築をサポートいたします。
ChromebookをはじめとするGIGAスクール端末の故障や運用でお困りの際は、ぜひお気軽に田中電気までご相談ください。
Chromebook故障時のよくあるご質問(FAQ)
- Chromebookが授業中に壊れました。まず何をすればいいですか?
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まずは端末の電源を切り、安全な場所に保管してください。画面割れや水濡れなど物理的な破損が見られる場合は、無理に操作を続けると症状が悪化する恐れがあります。その後、学校のICT担当者に症状を報告し、ソフトウェアの問題(再起動で直るケース)かハードウェアの故障かを切り分けます。ハードウェア故障と判断された場合は、田中電気のヘルプデスクへご連絡ください。メール・専用フォームは24時間、お電話は平日9時〜17時で受け付けています。
- 修理中、その生徒は端末なしで授業を受けることになりますか?
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予備機が確保されていれば、修理期間中も貸し出しによって学習を継続できます。予備機が不足している場合でも、田中電気の交換機配送サービスをご利用いただければ、初期設定・SIMカード入れ替え・キッティングを済ませた端末を学校へ直接お届けします。学校側での再設定作業は不要です。学習の空白期間をできる限り短くするためにも、予備機の必要台数については事前にご相談いただくことをおすすめします。
- 落下や水濡れで壊れた場合、修理費用は保証の対象になりますか?
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メーカーの標準保証では、落下・水濡れなどの「不適切な取り扱い」による故障は保証対象外(有償修理)となるケースがほとんどです。修理費用が端末導入時の補助金上限(4万5,000円)を超えることもあり、予算面の負担が大きくなりがちです。田中電気では、物損(落下・水濡れ)や盗難にも対応した延長保証サービスを取り扱っており、在学期間中は修理回数無制限でご利用いただけます。万が一に備え、事前の加入をご検討ください。




