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埼玉県立大宮高等学校

埼玉県立大宮高等学校
蒲田 様
校長
蒲田 様
小林 様
ICT推進部
小林 様
目次

高等学校の生徒学習用端末としてSurface GO 3を導入いただきました。

様々な場面での活躍が増えている

埼玉県立大宮高等学校 ICT推進部 小林様に導入前、導入後についてインタビューをさせていただきました。

――― 1人1台の生徒用端末を「Surface Go 3」を選んだ理由を教えてください。

小林様

「令和5年度の入学生には一人一台の端末を用意するように」と文部科学省と埼玉県教育委員会からのミッションがありました。
端末は何にしようかというなかで、本校の生徒はほぼ100%大学進学することから、大学入学後に改めて端末を買い直すのは経済的にどうなのか?という問題意識がありました。
そこで大学1年生から3年生程度までは不自由なく使えるスペックの端末が望ましいということを含め、いろいろ話をまとめていった結果、高校在学中にWindows系の端末でOfficeソフトに習熟しておけば、学習面でスムーズな高大接続ができるだろう、ということになりました。
Surfaceを選定した理由は3つあります。
キーボードが付いていて入力面で不自由なく操作できること。
タッチパネル対応のディスプレイで、マウスが不要で、キーボードを取り外せばタブレットとして使うこともできること。
埼玉県が県立高校の教員向けにSurfaceを整備すること。
3点目については、生徒と教員が同じ端末を使っていれば操作に困ったときに互いに助け合えるメリットがあります。
これらの理由でとんとん拍子に話が進みました。

――― 導入後2か月経っての校内の様子・授業での活用方法を教えてください。

小林様

授業での活用は、先生方の工夫や熱意に頼っている部分がかなり多いですね。
昨年度までは「総合的な探究の時間」や、オンライン形式で実施した生徒総会では県が整備した40台程度のChromebookが常に取り合いになっていました。
今年度は1年生の生徒が1人1台端末を持っているので、2,3年生がChromebookを利用したいときの端末争奪戦がかなり解消できていますし、PDFで配信される生徒総会の資料についても、2,3年生がスマホの小さい画面で目を凝らして見ているなか、1年生はSurfaceの大きいディスプレイで快適に閲覧できていました。
生徒総会を主催する生徒会の本部役員の生徒たちも、個人用の端末を活用できるようになったことで準備がとても楽になったと聞いています。
昨年度と今年度で、「生徒が1人1台端末を持っている」という状況が、学校行事の助けになる場面はかなり増えています。

――― PDFの配布の方法ですが、学校でダウンロードする場所が用意されているのでしょうか。

小林様

県立学校ではGoogle Workspaceを一括導入しているので、そのなかのClassroomというアプリを活用して配信しています。

――― Surface Go 3について感じられている良さ、あるいは課題などがあれば教えてください。

小林様

良かった点は、Windows系の端末であること、タッチパネルで直感的な操作ができること、キーボード外してしまえば机の上でかさばらないことですね。
ただ、どうしてもバッテリーの容量が気になるところではあります。
Surfaceの設定次第でバッテリー消費はいくらか改善できるものの、根本的な解決にはなりません。
現状では学校として「自由に充電していいよ」とすることは難しいので、必要であればモバイルバッテリーを別途購入して使用してもらっています。

――― 今回希望者の購入で、ほぼほとんどの方にお買い上げいただきましたが、残り生徒さんは持ち込みや購入が難しいという理由かと思うのですが購入する端末がWindowsなので難しいという生徒さんはいたのでしょうか?

小林様

Windowsだから購入できない、という問い合わせはありませんでした。
経済的な理由で購入できないという相談も受けておりません。
もともとご家庭で使用していたiPadを持ち込んで使用したい、あるいはSurface Go 3よりスペックの良い端末を買いたいという相談は何件かありました。

――― 他のOSというところも、併用して使われているということですね。その部分での課題は今ありますか?

小林様

現状ほぼないですね。

――― そこはofficeが統一できていれば問題はないということですね。
生徒の皆さんは既にOfficeを使って資料の作成などを行っているのでしょうか?

小林様

1年生の「総合的な探究の時間」では、探究するテーマについてグループごとにOfficeソフトのWordやExcel、PowerPointを使ってまとめる、ということすでに活用を始めています。
まだまだ手探りの生徒も多いですが、成果物をPowerPointでクラス全体に向けてプレゼンテーションする様子は見ていて頼もしいですね。

( 弊社どよめき )

――― 3年生になることにはもう社会人レベルになっていそうですね…

小林様

平均的な教員のスキルは超えていくと思います(笑) むしろそうあってほしいです。

導入までの道のり

――― 導入までの道のりを教えてください。

小林様

昨年度の6月くらいに導入、整備に向けて動き始めました。
BYOD形式にするかBYAD形式にするか、というなかで、自由に持ち込めるBYOD形式で行こう!というかたちで話がまとまりました。
それというのも、昨年度の準備段階では、BYAD形式で強制的に同じ端末を購入していただいたとして、どこまでその端末を活用しきれるか未知数でした。
決して安くない買い物ですから「なんだ、せっかく買ったのに全然使ってないじゃないか!」となるとご家庭としては本校に対して不満や不信感が募ります。
そこで、学校として推奨端末は提示するものの、自由なBYOD形式を、ということで職員会議にて合意がとれました。

※BYOD(Bring Your Own Device)
デバイスは個人が選ぶので、価格や機能を自由に決められます。
デバイスの機能や性能がバラバラになるため、学校側の管理・運用は複雑になります。
※BYAD(Bring Your Assigned Device)
デバイスは学校が指定したものを購入する仕組みで、利用者は選べません。
全員が同じデバイスを使うため管理・運用が容易です。

次に販売代理店の選定についてですが、資料を送ってもらったり営業の方に来ていただいたりを経て、最終的に4社くらいに絞りました。
そのなかでも田中電気さんは、こちらからの問い合わせに対するレスポンスが抜群に早かったです。
端末の調達やECサイトの立ち上げなど、本校とタッグを組んで仕事していく上で、レスポンスの速さは「信頼」に直結します。
その点で、田中電気さんの動きは非常に良かったです。
これはお世辞抜きです。

――― ありがとうございます…!

小林様

加えて、本校ICT推進部としてSurfaceの発売元である日本マイクロソフト株式会社へも個別に連絡を取り合っていました。
そこで「令和5年度の新入生分、台数を確保しますよ」という申し合わせはしていましたが、ご家庭への販売は代理店を通してほしいとのことでした。
田中電気さんはすぐに日本マイクロソフト株式会社と調整して、台数を確保して販路を通してくれる確約も早かったです。
これが販売代理店の選定の決め手になりました。
実際、令和5年度の新入生への販売から納入まで、とてもスムーズかつ迅速でした。
背景として「それぞれのご家庭にお金を出して買っていただいた端末に使用制限をかけるのはいかがなものか?」という意見もあり、生徒の端末に学校側から何か制限を掛けたり、制御したりするつもりはありませんでした。
結果論ですが、そのあたりの設定や準備が不要になったことも、納入の早さに寄与したと思います。
学校としてもそういった管理の手間を無くすことで、担当者の負担を減らし、授業準備にきちんと専念できる環境づくりができたのではないでしょうか。
生徒の端末にインターネット利用時のアクセス制限をかければ怪しいWebサイトにアクセスすることはなくなります。
しかし、そういった失敗もまた勉強だと私は考えています。
失敗させないことよりも、失敗から学ぶことが大切です。

保護者の理解と、今後の展望について

――― 保護者負担への理解について教えてください。

小林様

まず12月に本校のホームページで受検生とその保護者に対して「BYOD形式ですよ」「Surface Go 3が大宮高校の推奨端末ですよ」「購入希望者には専用のECサイトを準備しますよ」とアナウンスしました。
合格発表後、入学許可候補者に対して配布した「入学のしおり」で、推奨端末の購入について詳細を示しました。
田中電気さんを販売窓口としたECサイトを利用して購入してもよし、独自に購入してもよし、すでにご家庭にある端末を持ち込んでもよし、ということで、あくまでもBYOD形式であることに則り、ご家庭には任意購入であることが伝わるように努力したつもりです。

――― あくまで選択肢としてありますよというニュアンスですね。

小林様

そうですね。
保護者の心理として「適正な価格での販売なのか」「学校が用意した窓口だと割高な価格設定になっていないか」とお考えになっても不思議はありません。
私も子をもつ親のひとりとして、たぶん疑います(笑)
大宮高校として販売窓口を設けるものの、あくまでも自由に買っていただくという形を取ったので、それぞれのご家庭でよく検討していただき、それによって納得感が得られたのではないかと思います。
ご家庭によっては「Surface Go 3のスペックでは物足りないのでもう少しスペックの良いものを買ってもよいか」「手持ちのiPadで代用してもよいか」というお問い合わせもありました。
BYOD形式ですから、もちろん問題ありません。

――― 全ていい方向に行ったということですね。

小林様

はい。
結果的に端末の用意に関してネガティブな問い合わせはありませんでした。

――― 今後の利活用と展望について教えてください。

小林様

まだ使いきれていないな、と感じています。
生徒によってはもっと使ってほしいと思っているかもしれません。
生徒1人1人が端末を持っているということに教員側が慣れていき、学習活動で「アレをしたい」「コレをしたい」という欲求が出てきたところで本格的な活用に向けた「うねり」のようなものが生まれると予想しています。
大宮高校の1人1台端末の活用はまさに発展途上、伸びしろしかありません。

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