江戸川区では2020年度から始まったGIGAスクール構想により、全児童生徒に1人1台のiPad端末が配布され、ICT教育が大きく前進しています。
しかし2026年2月にはこの端末のリース期間が終了し、次世代「NEXT GIGA」への移行が控えています。
同時に、通信速度の課題解決に向けた10Gbps化計画も進行中です。
本記事では、江戸川区の最新ICT教育施策と、保護者が知っておくべきセキュリティ対策について、具体的なデータとともに解説します。
江戸川区のGIGAスクール構想
江戸川区は区内すべての小中学校で1人1台のiPad端末を配布し、個別最適な学びと協働的な学びの両立を目指しています。
低学年の授業では、調べ学習にタブレットを活用することで、子どもたちの好奇心に応じた探究活動が可能になりました。
高学年の体育では、自分の動きを動画撮影して確認することで、技能向上につながっています。
また、区はこの取り組みをSDGs目標4「質の高い教育をみんなに」の実現手段として位置づけ、すべての児童生徒に平等な学習機会を提供しています。
授業支援ソフト「Microsoft 365」を導入したことで、教室内での意見共有がスムーズになり、友達の考えを参考にしながら自分の意見を深める場面が増えています。

「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現
江戸川区が掲げる2つの学びの柱は、児童生徒一人ひとりの可能性を最大限に引き出す仕組みです。
個別最適な学びでは、電子ドリルの活用により、子どもの理解度に応じた問題が自動で出題されます。
得意な子はどんどん先に進め、苦手な子は基礎から繰り返し学習できる環境が整いました。
一方、協働的な学びでは、タブレットを通じて他の児童の意見をリアルタイムで共有し、多様な視点に触れることで思考を深めます。
この2つの学びを組み合わせることで、従来の一斉授業では難しかった「一人ひとりに寄り添いながら、集団の中で学ぶ」教育が実現しつつあります。

【2026年更新】次世代「NEXT GIGA」に向けた整備計画
現在区内で使用されているiPadは2026年2月でリース期間が終了するため、次世代端末への更新が計画されています。
この更新は単なる機器の入れ替えではありません。
区は「NEXT GIGA」として、より高度な学習活動に対応できる端末環境の整備を目指しています。
第1期GIGAスクールの総括では、端末の基本的な活用は定着したものの、さらに深い学びへの展開が課題として挙げられました
。新しい端末では、生成AIを活用した探究学習や、より高度なプログラミング教育への対応が期待されています。

端末更新スケジュールと予算規模
端末更新は2025年度から準備が始まり、2026年2月の切り替えを予定しています。
区の資料によると、賃貸借契約は5億円を超える大規模なもので、江戸川区がICT教育にかける本気度がうかがえます。
更新にあたっては、第1期で得られた知見をもとに、より使いやすいスペックや、教育現場の声を反映した仕様が検討されています。
また、端末だけでなく、周辺機器やソフトウェアも含めた総合的な学習環境の整備が進められる予定です。
この大規模投資により、江戸川区の子どもたちは最新のICT環境で学ぶ機会を継続的に得られることになります。

つながりにくい問題を解消?学校ネットワークの10Gbps化へ
端末が高性能になっても、ネットワーク環境が追いつかなければ快適な学習はできません。江戸川区は通信速度のアセスメント調査を実施し、課題を明確にしました。
調査結果によると、文部科学省が推奨する帯域を確保できている学校は約18%にとどまっています。多くの学校では、全員が同時に端末を使うと動作が遅くなる状況が報告されていました。この課題を解決するため、区は2027年度までに段階的に10Gbps回線への切り替えを進めています。
具体的には、校内LANケーブルの更新や、通信機器の増強も並行して実施されます。これにより、動画視聴やオンライン会議もストレスなく行える環境が整う見込みです。
| 整備項目 | 現状 | 目標(2027年度) |
| 推奨帯域確保校 | 約18% | 100% |
| 回線速度 | 1Gbps | 10Gbps |
| 対象校 | 段階的実施 | 全校完了 |

保護者が知っておくべき「セキュリティ」と「情報モラル」
便利なICT環境には、リスク管理も欠かせません。江戸川区は他自治体で起きたトラブル事例を教訓に、セキュリティ対策を強化しています。
過去には、ID・パスワードの使い回しによるなりすまし被害や、不適切な画像の拡散といった事例が報告されています。区はこれらを防ぐため、以下の対策を実施中です。
- ID・パスワード管理の徹底指導
- コンテンツフィルタリングの導入
- 使用時間制限機能の検討
- 定期的な情報モラル教育の実施
- サイバーセキュリティ基本方針の策定
特に注目すべきは、民間教育機関からの提言です。葛西TKKアカデミーは「端末は凶器にもなり得る」と警鐘を鳴らし、家庭内でのルール作りの重要性を強調しています。学校任せにせず、家庭でも使用時間や閲覧サイトについて話し合うことが求められます。

多様なニーズに応えるICT活用
江戸川区のICT教育は「誰一人取り残さない」を合言葉に、多様な児童生徒を支援しています。
不登校の児童に対しては、教室の授業をオンライン配信することで、自宅にいながら学習を継続できる仕組みを整備しました。特別支援教育では、個々の障害特性に応じた学習アプリを活用し、一人ひとりのペースで学べる環境を提供しています。
また、外国籍児童や帰国児童に対しては、翻訳機能を活用した教材を用意し、言葉の壁を越えた学習支援を実現しています。
これらの取り組みにより、従来は支援が届きにくかった子どもたちにも、質の高い教育機会が保障されるようになりました。
まとめ
江戸川区のGIGAスクール構想は、第1期の成果を踏まえ、次世代「NEXT GIGA」へと進化します。
第四次推進計画では、生成AIの教育活用研究や、校務DX(デジタルトランスフォーメーション)による教員の働き方改革も盛り込まれています。

教員がICT支援員のサポートを受けながら指導力を高め、事務作業の効率化で生まれた時間を子どもたちと向き合う時間に充てる。そんな未来の教育像が、江戸川区では着実に形になりつつあります。
2026年の端末更新と2027年の10Gbps化完了により、江戸川区の子どもたちは全国トップクラスのICT学習環境で学ぶことになるでしょう。保護者の皆さんも、この変化を理解し、家庭でのサポート体制を整えることで、子どもたちの可能性をさらに広げることができます。
創造的な学習を実現するiPadで、子どもたちの可能性を広げる

GIGAスクール構想による1人1台端末時代において、iPadを活用する学校が増加しています。iPadの直感的で使いやすいインターフェースは、児童生徒の年齢や習熟度に関わらず、すぐに学習活動へ取り組むことができる環境を実現します。豊富な教育アプリケーションとApple Pencilによる実感的な操作感は、プレゼンテーション、デジタルアート、映像制作など、多様な表現活動を可能にします。
また、iCloud連携による安全なデータ管理、ファミリー共有機能による効率的な端末管理、そして高いセキュリティ水準により、学校全体での安定した運用が期待できます。田中電気は、学校のニーズと予算に応じた「最適なiPad選定」から「導入後の活用サポート」まで、iPadを活用した学習環境の構築を総合的にサポートいたします。
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学校のICT環境整備に最適なiPadの導入についてのご相談は、田中電気までお気軽にお問い合わせください。




