---田中電気の提案と採用頂いた経緯を教えてください。
宮崎県では、令和6年度入学生までの端末を県教育委員会主導のプロポーザルで決定していました。その提案書ではWindows端末のタブレットが限られており、本校は令和5年度入学生の端末選定からWindowsに限定し数社に見積もりを依頼し、端末を決定してきました。令和5年度の端末が導入され、令和6年度の端末導入について考え始めたところに、田中電気様から連絡をいただきました。公立学校が外部との取引を行うのは、教育委員会や事務が担っており、私たち教員はそのあたりに疎く、ましてや今まで取り扱ってこなかった個人所有タブレットPCです。業者を探しているタイミングでのお電話でしたので、一度、お話を伺いたいとお答えしました。リモートでのミーティングやお電話やメールのやり取りをさせていただき、本校のことを知っていただいた上で数機種提案を頂きました。県主導の提案は県内の公立高校を対象にということで、広く一般に適した端末の提案だったように感じます。価格、内容、レスポンスの早さが採用を決めた要因です。
Windows端末を選んだ理由
宮崎県では公立高校に在籍する生徒にGoogleアカウントとMicrosoftアカウントが配付されます。
本校は総合制専門高校という、農業科・機械科・電気科・商業マネジメント科・情報ソリューション科・福祉科の6学科で構成されています。専門科目も多岐にわたっており、授業で利用したいアプリケーションも様々です。Windowsは、数多くのソフトウェアやアプリケーションに対応している点、オフラインでも多くのアプリケーションが動作し、ファイルもローカルに保存して使うことが可能な点がWindowsを選んだ一番の理由です。
各学科の生徒の卒業後の進路もまちまちで、その幅がとても広いです。卒業後も使えるOSと考えたときに、多くの企業や教育機関ではWindowsを標準的なOSとしていることも考えました。
また、本校はOSをWindows11であれば自由持ち込みとしていますので、比較検討され、購入していただいていると思います。自由持ち込みされる生徒は約1%です。
ーーーWindows端末(VersaPro)を選んで良かった点、課題点はありますか?
→以前は、デタッチャブル型のタブレットを学校指定としていたのですが、ブレットとキーボードの脱着部分の不具合や故障が多かったので、クラムシェル型であることと、以前のものと比べて軽いことが良かった点です。課題は、今のところありません。
ーーー導入までの道のりで課題や懸念点はございましたか?
端末導入についての懸念点はありませんでした。職員も校務ではWindowsを使用していますので抵抗感はありませんでした。いずれの端末を導入してもインフラ不備が問題でした。学校のWi-Fi環境やインターネット回線が不十分であると、スムーズにオンライン授業や学習アプリの利用ができません。本校は地方の山間部に位置しておりネットワークの整備が遅れていることがあり、導入したデバイスが十分に活用されないことも考えられました。県教育委員会などにも現状を伝え、徐々に改善しています。
こちらの知識不足で導入決定後にご相談した案件もありました。
その都度、丁寧に対処していただき大変助かりました。
---導入後の校内の様子、活用方法をお聞かせください。
宮崎県では公立高校に在籍する生徒にGoogleアカウントとMicrosoftアカウントが配付されています。本校では、どちらか一方のアカウントに固定しておりません。普通教科、専門の学科それぞれの特性もありますし、生徒にも多くの体験をさせたいと考えています。授業ではSaaS、各種アプリを活用したり、実習の記録をさせたり、実習を伴う授業では実技テストを端末で撮影、クラウドにアップロードさせ、教師が後日評価したりしています。授業以外では、学年ごとにグループを作成し、掲示板代わりに使用したり、部活動で活用したりしています。情報部ではすべてを把握しきれていません。最近では校外での活動も増えてきており、情報を共有したり、情報を発信したりすることにも活用しています。本校の生徒の活動をSNSで初めて知るということもあります。スピード感を持った情報発信をしていると驚かされます。